冬の自然観察会:網張の森雪上ハイキング

  1. 実施日   2023年1月22日(日) 10:00 – 11:20
  2. 場所 網張ビジターセンター付近「網張の森」
  3. 概要

  網張ビジターセンターが主催する「網張の森 雪上ハイキング」に参加し、ビジターセンター界隈を散策しました。当日は厳冬期ながら好天に恵まれ、ビジターセンターの担当の二人の方の説明を受けながら、雪の網張の森でフィールドサインや春の準備中の木々の芽を観察できました。観察した主なものは、下記のとおりです。

  • ウダイカンバ(漢字表記:鵜松明樺(ウタイマツカンバ))(写真1):樹皮に油脂分が多く、生木のまま雨の中でもよく燃えるため、鵜飼で使う松明の灯りに使ったことによりこのような名前がついたそうです。写真のようにシラカンバやダケカンバに比べれば樹皮に大きな剥離はありませんが、何者かに引っかかれたような横線が入り、サクラに似ている特徴があります。材は磨くと美しい艶が生じ、高級家具、楽器、化粧板、フローリングなどに使われるそうです。
  • オオカメノキの冬芽(写真2):まるで兎の耳のような冬芽が特徴的で、卯年にふさわしい観察となりました。
  • ダケカンバの大木(写真3):この日のメインの観察。網張の森では最大級のダケカンバの大木で通称「ダケ男爵」です。網張スキー場第二リフト乗り場白樺ロッジの対岸、標高830m付近にあります。
  • フィールドサイン(写真4):ネズミ類の足跡とのことです。大きさや間隔が比較的小さい足跡や、足跡の間に尾の引きずったような跡がみられます。雪の下の笹の中で暮らしているそうで、写真には写っていませんが、木の近くに丸い穴があり、笹の中に通じているようでした。生存環境は厳しく、越冬できる数は限られているそうです。この他、樹皮に残った熊のひっかき傷などみることができました。         
        

 

写真1 ウダイカンバ
写真2 オオカメノキの冬芽
写真3 ダケカンバの大木